生後0日の虐待死

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20年間で176人 父親の半数は「不透明」

2003~22年に虐待で死亡した生後0日の赤ん坊は176人に上る。全て医療機関外での出産で、父親の半数以上は年齢を把握できていない。女性の妊娠に男性は深く関わるが、出産後に死亡した赤ん坊の父親は「不透明な存在」になっている。

こども家庭庁の統計によると、生後0日で死亡した赤ん坊176人のうち、遺体が遺棄されたのは161人で、遺棄場所は母親の自宅が79人、自宅外が82人だった。  「その他」や「不明」を除くと、生まれた場所は自宅が115人で、このうちトイレが最も多く44人、風呂場の11人と続いた。自宅外は43人だった。死因は、絞殺や窒息が64人、出生後の放置が29人だった。加害者は実母が165人、実父の関与が指摘されたのは10人だった。  赤ん坊の母親は19歳以下が最多で48人。若年ほど多く、年齢不明は4人。父親の97人は「年齢不明」で、36人は死亡、行方不明、服役などで「いない」「不明」とされた。父親の年齢が把握できた43人のうち、40歳以上と19歳以下がいずれも13人で最も多かった。  統計を検証した大学教授ら10人の有識者は「(母親が)妊娠をパートナーにも相談できず、適切な支援を受けることなく出産し、子どもが死亡した事例が多い」と総括した。  誰にも頼れずに赤ん坊を産んだ女性が、殺人や死体遺棄容疑で逮捕される事件は後を絶たない。一方で、父親である男性が逮捕されることは、ほぼない。ある県警幹部は「男性への取り調べはあくまで任意。親子関係を調べるDNA鑑定も拒まれれば、できない」と明かす。  横浜市にある児童相談所職員の研修施設「子どもの虹情報研修センター」のセンター長で、生後0日児の死亡事例を検証している川崎二三彦さん(72)は「無責任な男性の存在が数字に表れている。追い込まれた女性が加害者になってしまっている」と話す。

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Source: 銃とバッジは置いていけ

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