「ぼくね、野球人生で一度も代打を送られたことがないんですよ。どんなピッチャーがきても打てる自信があった。だから覚醒剤も自分でどうにでもコントロールできると思っていたんです」
清原は冊子に目を落としている私に言った。
「でも無理でした。負けました……」
その問わず語りを私は黙って聞いていた。
それから清原は立ち上がって、テレビの脇にある棚のほうへと歩いた。何段かに分かれた棚の一番上にはひとりの女性の写真が飾られていて、その脇には水の入った椀が供えてあった。
「いまは朝起きたらお母さんの写真に手を合わせて、水を替えて、それから一日を始めるようにしているんです」
(3ページ目)「逃げてよかったんだって……そう思えてくるんです」デッドボールをよける選手を「臆病者」と思っていた清原和博の心変わり | 文春オンライン
(3ページ目) 私は話を聞きながら、なぜ清原が最初に亀について話し始めたのか、その理由を頭の隅で考えていた。 窓際の水槽からソファの前のガラステーブルに目を移すと、タバコの箱や灰皿にまじって白い冊子が置かれているの…
※上記リンクより、一部抜粋しています。続きはソースで
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Source: アルファルファモザイク