警察官が自閉症の少年を暴行 賠償金と罰金のみの判決に被害者家族が激怒

警察官

特別支援学校で自閉症の少年に対し、警察官が暴行を加え問題になっている。警察官は起訴されたものの懲役刑を免れ、賠償金と罰金の支払いのみを課されることとなった。被害少年の家族は怒りをあらわにしていることを、イギリスの『Daijy Mail』が報じている。

■警察官による児童への暴行

2020年1月、マージーサイド警察の学校安全課に所属するクリストファー・クルーズ(57)は、特別支援学校内で自閉症の少年(10)に対し、床の上を引きずり回して蹴るなどの暴行を加えた。

この暴行の様子は防犯カメラに映っており、映像にはクルーズが少年に対し暴言を吐く様子や、怯えて丸くなった少年がなんとか立ち上がろうとする姿などの詳細が記録されていた。さらに暴行後、クルーズは目撃して唖然としている別の生徒に向かって「次はお前だ」と言い放っている。

なおクルーズに暴行された少年は、膝にケガを負った。

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■懲役刑は回避

同校の教師によると、暴行が発生した当日、クルーズは通報されるのを防ぐために少年を脅迫しようとしていたという。少年は自身の障害から家族に訴えることができなかったが、目撃者によって事件の概要が少年の母親に電話で伝えられ表沙汰となった。

クルーズは警察官だったため、この件は学校と警察に任せられ裁判所には持ち込まれなかったが、少年の家族により起訴されることとなった。

そして今年8月、裁判所はクルーズに対し、800ポンド(日本円で約12万円)の罰金と100ポンド(約1万5,000円)の賠償金、500ポンド(約7万5,000円)の起訴費用、そして85ポンド(約1万2,000円)の被害者課徴金の支払いを命じた。しかし被害者家族が望んでいた懲役刑については、回避される結果となった。

■事件に対する周囲の反応

少年は現在も自分が受けた被害について話すことができない状態のため、何が原因でクルーズが暴行に及んだのかは明らかになっていない。

そんな少年の親戚は、「クルーズは刑務所に入れられるべきだった」「ただでさえ自閉症に苦しんでいる少年に対し一方的に暴行するなど、どんな理由があったとしても許されることではない」と激怒している。

クルーズは懲戒プロセスが終了する前に退職して失職しており、社会的な制裁は受けている。しかし彼が収監を免れた事実は、被害少年側の人々を失望と落胆させているだろう。

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Source: ニュースサイトしらべぇ

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