巣鴨商店街、縁日“決行”で客が密集 批判相次ぎ謝罪「重く受け止めております」

巣鴨地蔵通り商店街
(昨年の縁日の様子。写真提供:巣鴨地蔵通り商店街)

「商店街としても、ここまで人が来ると考えていませんでした。ご指摘、ご批判には、反論のしようがありません。大変申し訳ないと思っております」

新型コロナウイルス拡大で、外出自粛が要請されている東京。だが4日、巣鴨地蔵通り商店街(豊島区)では縁日が開かれ、屋台が並んだ。大勢の人々が来ていたことも含め、ネット上では「狂ってる…」などと批判が殺到した。

こうしたことに対し、同商店街の広報を務める木崎さんは反省の弁を述べている。なぜ縁日は開催されたのか。聞くと屋台業者への補償対策がないことや、「とげぬき地蔵尊」への信仰が大きく関係していた。


■もともとはお参りがメイン

巣鴨の縁日は、戦前に始まり、毎月4・14・24日の月3回開かれている。「縁日」と聞くと、飲食店の屋台が歩行者天国状態の道路上や公園などに所狭しと並び、屋台目当てでお客が訪れるー。こうした考えが一般的だ。

だが巣鴨の場合、「とげぬき地蔵尊高岩寺」と呼ばれる地蔵に、信者が「ご利益を得たい」と、信仰目的のもとで始まった。

「あくまでも、お参りがメインであって、屋台ではありません。ですので、本来の目的、意図からズレているところはあります」(木崎さん)


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■屋台業の苦境と精神的要因

各屋台を運営するのは、商店街の各店ではなく、都内各地で屋台を開く東京街商協同組合。同組合に加盟している各屋台主に対し、組合は自粛を要請した。功を奏したのか、3月の縁日では多くの屋台主が自粛し、「人通りは少なかったです」(木崎さん)。

だが、政府が進めている、コロナ影響で経済打撃を受けた事業主などへの補償が実現しないことなどに、生活がかかった各屋台主は4日、開くことを決意。また、人々の精神的な要因も関係しているのではないか、と木崎さんは話す。

「外出自粛で行楽が奪われ、行き場を失った地元の人々。また、巣鴨の縁日はお参りに来る信者も多いですから、コロナ収束の気配を見せない現状だからこそ、『救われたい』と考えた人も出てきた。それが4日の縁日に大勢来てしまったのだと思います」


■今後の対策

縁日が開催されると、報道やSNSなどにその時の様子が写り、批判が集まった。商店街のもとにも、5日19時時点で、メール60件、電話6件による苦情が相次いだという。

「『駅前で信者に対して、お参りに来るなと言えばいいじゃないか』『なんでやってるんだ!』といったご指摘も受けました。重く受け止めております。ですが、今の外出自粛と同じように、お参りに来る人に『来るな』と強制はできないわけですし、開いてしまった屋台の方にも『閉めろ!』と言えないのです。

組合も、『4日は集まり過ぎた』と反省しております。商店街としては、組合に対し、今後の縁日での屋台自粛をより一層、呼びかけてまいります」

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Source: ニュースサイトしらべぇ

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