(これってめちゃ「はあ?」と思われることなんじゃ?と思いながら書いているのですが)例えば、作家さんとネームの打ち合わせをしていて「こう直した方がいいんじゃない?」と僕が提案したとします。後日その作家さんから僕が言った通りに直しただけのネームをもらうとですね、…ガッカリするんです。
— 担当J(治部) (@tantoJ_margaret) January 17, 2023
僕がものすごく欲張りな人間だからだとは思うのですが、でも、ほとんどの漫画編集者はそうなんじゃないかなぁ。
— 担当J(治部) (@tantoJ_margaret) January 17, 2023
だって考えてもみてください。例えば、「早く結婚しなよ」と言われたとして、自分にその気なかったら、たとえ信頼してる人に言われたとしても「はあ?」って思うでしょう? じゃあ、なんで自分が描いた漫画の登場人物に対して、他人から「〇〇しなよ」と言われたら、その通りにするのかって話ですよ。
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自分が書いた漫画を、そのキャラクターを一番よく知っているのは、自分自身です。編集者じゃありません。我々編集者は、「こうしたらいいんじゃない?」と外野から言っているに過ぎないんです。だからこそ、客観的にものが言えるのだし、強いことも言えるし、我々編集者がいる意味もあるんです。
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編集者は編集者なりに、そのネームにとって一番いい方法は何かを探して提案します。でもそれは、そのネームの登場人物からすると、トンチンカンな方法だったりするんですよね。編集が言った通りに直されたネームって、往々にして、その直した部分だけキャラクターの言動が変だったりします。
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だから、作者は編集者が出した提案(=無理難題とも言う)を、キャラクターの側から考えるということが必要なんだと思います。時には、「その提案は採用しません!」と突っぱねることも、言われたことと全然違う方法でネームを直すことも必要です。
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ネームを編集者と作るというのは、外側からの目(=編集者)と内側からの目(=作者)をぶつけ合うことなんだと思います。
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…っていう考えになったのは、たぶん、今まで担当してきた作家さんの影響が大きいかもしれません。いい展開のアイデアが思いついて提案したら、「悔しいから使わない!」なんて人もいるし。でも、そうやって意地を張りながら競り合ううちに、どんどん作品が磨かれていくんじゃないかと思うんですよね。
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Source: オタクニュース