40年前の事ですが忘年会のシーズンになると思い出します。盛り上がってみんなで一番上の上司に「歌ってくださいよ〜」と何度も言いました。上司は立ち上がって「カチューシャを歌います」と言ってロシア語で歌い始めました。「シベリアに抑留されていたのでロシア語で歌えるんです」と言いました。→
— あふらん/afran🎄 (@pinwheel007) December 12, 2021
→全員びっくりしてしまって固まってしまいました。上司がシベリアに抑留されていたことを誰も知らなかったのです。それまで、上司もそのことを口にしたことがありませんでした。
手拍子を打つようなそんな雰囲気ではありませんでした。歌い終わって黙って座った上司の表情を今でも思い出します。→— あふらん/afran🎄 (@pinwheel007) December 12, 2021
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→寡黙であまり笑わない上司でした。その上司がたった1度だけロシア語で歌ったカチューシャ。私はあんなに切ないカチューシャを聞いたことがありませんでした。
— あふらん/afran🎄 (@pinwheel007) December 12, 2021
→それまで宴会で「歌ってください」と言っても「俺はいい」と言って何も歌わなかった上司でした。でも、あのときは直立不動でロシア語でカチューシャを歌いました。半分酔っ払った状態で「異国の丘」を歌ったりしていた私たちの姿が耐えられなかったのかもしれないと今ごろになって思います。→
— あふらん/afran🎄 (@pinwheel007) December 12, 2021
→仕事上でも、私たち若手を叱責したりすることもなく、黙々と仕事をし、大雪の日も埋まりながら出勤してきた上司でした。そんな上司がたった一度、自分の心の中にある何かを私たちに示してくれたのがあの歌だったのではと思っています。
— あふらん/afran🎄 (@pinwheel007) December 12, 2021
舞鶴港に上陸する、抑留からの帰還兵(1946年)
シベリア抑留Wikipedia
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Source: オタクニュース