【日本のアニメ・ゲーム業界】中国人「日本人は素晴らしい。なぜ安いのですか」日本の中抜き文化「いつも見ず知らずの誰かが間に入って、何もしないでお金を抜いていく。」

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0 :ハムスター速報 2021年10月12日 09:04 ID:hamusoku
アニメやゲーム業界「日本人は安くて助かります」その由々しき事態

「日本のクリエイターはとても質が高いのに安い。もっと紹介してください」

 5年くらい前からだろうか、中国のゲームメーカーや代理店が熱心に「イラストレーターを紹介してくれ」と依頼してくるようになった。「日本人は安い」――中国人からこんな依頼をされるなんて、いまから10年前には考えられなかった。

 その10年前にあたる2011年ごろ、筆者は日本の大手ゲームメーカーと元請けの制作会社から「金は出すからイラストレーターを集めてくれ」という話をきっかけに、多くのソーシャルゲーム(以下ソシャゲ)に関わることとなった。ソシャゲがフィーチャー・フォン(いわゆるガラケー)からスマートフォンに移行する過渡期、原稿料もディレクション費も十分な額だった。彼らイラストレーターの中には大手出版社で人気漫画家になった者もいるし、いまも一線で活躍する者もいる。いずれにせよ、みなソシャゲバブルの恩恵にあずかった。

 しばらくして一部の代理店や制作会社からの遅延や未払いが起きた。2012年に消費者庁からコンプリートガチャ(コンプガチャ)に対して指導が入り、さらに2016年に表面化したガチャの確率操作問題も影響したのだろうか。「差分10パターン込みで10,000円を100人分、今月中」という誰も請けないだろう仕事も来るようになった。「ディレクション料は払えないから(イラストレーターの)原稿料から抜け」という会社もあった。当然断った。

 やがて聞いたこともない代理店やエージェントも間に入るようになった。どの業界もそうだが、いつも見ず知らずの誰かが間に入って、何もしないでお金を抜いていく。

「厚塗りはとくに人気です。このクオリティで仕上げるクリエイターは(中国に)少ない」

 そんな中で増えた中国人からの依頼だったが、彼らは十分な資金と制作期間を有していた。当時の中国では油絵の具を厚く塗り重ねたような色彩の立体感がある厚塗り(美麗塗りとも)が人気だった。そのころ日本でヒットした『聖戦ケルベロス』などの影響もあったのだろう。お金はきっちり支払われた。

「それにしても安くて助かります。日本人は素晴らしい。なぜ安いのですか」

 若干高めに提示してみたが、彼らはそれでも安いという。別の中国のエージェントなどはこちらが驚く金額を提示してきた。とにかく彼ら中国人が口をそろえるのは「日本人は凄い」そして「日本人は安い」だった。イラストレーターの中には「こんなに貰っていいんですか!」と言う人もいた。他社でどれだけ中抜きされていたのだろう。金はどこに消えたのか。

 断っておくが、ここで問題にする「中抜き」とは本来の直接取引の意味ではなくピンハネ、中間搾取の意味の「中抜き」である。2000年代の派遣問題あたりからこの意で使われるようになったが、業界の隠語としては古くからある。またソシャゲもピンキリ、近年では徹底した内製化でクオリティの維持と制作の透明化を図っている日本企業もある。あくまで本稿の本旨は現場に金が回らない「中抜き」と、それによる国際競争力の相対的な低下にある。

アニメの現場の食べていけない、は他と比べても異常
「アニメーターも条件が良ければ、どんどん中国の仕事をしたほうがいいと思います」

 旧知のフリーアニメーター氏が語る。緊急事態宣言どころかまん延防止等重点措置まで一気に取っ払われた都内ファミレスは先月より賑わっていた。いつも饒舌な彼だが、今日はとくに舌鋒鋭く止まらない。アクリル板越しに身振り手振りで訴える。

「日本の単価なんて1980年代から変わってません。人気アニメでも変わりませんよ」

 動画か原画かはもちろん、クオリティや拘束などの諸条件で単価は変わるが安いのは事実。筆者の中での平均単価は動画で100円から200円、原画で2000円から5000円といったところか。この金額感は1990年代のものだが、いまもそれほど変わらないだろう。

「アニメは現場に金がないんです。不思議でしょう、実際に作る人に金が来ない」

 変えようと努力している制作会社もあるが肝心の金が降ってこない。

「私が新人のころといまの新人、ほとんど単価が変わらないんです。30年間同じなんて凄いですよね」

 アニメーター氏はそう自嘲するが、そもそも日本人の1990年の平均給与が425万2000円、2020年が433万1000円なのでアニメーターに限らず日本そのものの賃金も30年間ほぼ変わっていない。消費税3%、国民年金が8,400円、介護保険料も後期高齢者医療保険料もない身軽な時代に比べれば現代のほうが間違いなく負担は大きい。物価も消費者物価指数では1990年をおおよそ92とするなら2020年は102、デフレデフレと言いながら日本の物価は1割上がっている。

「ゲームはむしろ恵まれてるほうです。歴史がない分、アニメに比べればしがらみが少ない。アニメは年食っただけの『関係者』がいまだに牛耳ってます」

https://www.news-postseven.com/archives/20211012_1697730.html/2

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Source: ハムスター速報

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