10日の参院予算委員会で、東京五輪開催における新型コロナウイルス感染防止の対策案を明らかにした菅義偉首相。しかしそれは、元気な外国の若者たちが納得するとは思えないものだった。
海外ではいよいよワクチンパスポート制度が始まり、それを得た人は途端に気持ちが大きくなり、行動が大胆になると予想されているからだ。
■「動線分離の徹底」と菅首相
立憲民主党の蓮舫議員が、10日の参院予算委員会で行った東京五輪の開催に関する質疑が話題になっている。
そのなかで菅首相は「行動規範を、原則として宿泊施設より競技会場などに限定する。選手団と一般国民の接触を厳に回避するため、それぞれの場所での動線分離を徹底し、移動方法を原則、専用車両に限定する」と言い切った。
日本人を安心させるために考えられたことだろうが、その対策案には大きな不安が残る。長い実験期間を経てイギリスでは17日からいよいよワクチンパスポート制度が始まり、他の国もそれに倣う可能性があるからだ。
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■「原則」は揚げ足取りの原因に
ワクチンパスポートという特別な武器を携えて来日する、一部の五輪選手団。行動を厳しく制限されることに、彼らは反発しないだろうか。菅首相によれば、選手団の移動は原則として専用車両を使用するとのこと。
彼らはこれに「あくまでも原則でしょう? 自分たちはタクシーで好きな所に行ってもいいはず」と主張するかもしれないのだ。そんな動きは、他の国の選手団にも影響を与えることだろう。いつしか厳しい行動制限の規則が崩壊し、統率が取れなくなる可能性もありそうだ。
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Source: ニュースサイトしらべぇ