中国広東省広州市で2018年2月、国家安全当局に拘束され、中国刑法の「国家の安全に危害を与えた罪」で懲役3年の実刑判決を受けた大手商社・伊藤忠商事の40代の日本人男性社員が今月20日に刑期を終え、出所していたことが日中関係筋への取材でわかった。

 男性は帰国の準備を進めているという。

 外務省によると、男性は19年10月、同市中級人民法院(地裁に相当)からスパイ行為などを対象とする同罪で実刑判決を受けた。具体的にどのような行為が有罪と認定されたのかは公表されていない。

 中国で15年以降にスパイ行為に関わった疑いなどで拘束された日本人は少なくとも15人に上り、うち9人が実刑判決を受けている。(北京=高田正幸)

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